君知るや、プロ野球チアの歴史

さて、レギュラーシーズン終盤戦に突入といった感のあるこの頃ですが、
今回、ベイスターズの話はちょっとだけおいておきまして。

ドラゴンズの話です。
それも、チアドラゴンズ

なんぞや?と思われる人もいらっしゃるかもですが、その名前が「中日ドラゴンズのチアガール」であることは想像がつくと思います。おそらく、12球団のチアチーム(またはそれに準ずるユニット)イチ、わかりやすいネーミング。まあ「ファイターズガール」や「タイガースガールズ」もわかりやすいですね。

で、そのチアドラゴンズなんですが。今年誕生から20周年を迎えた、ということをご存じだった人は、あまりいないように思います。
20年前の1997年、ナゴヤドーム元年の年に、現在のドラゴンズのメインマスコット・シャオロン(本来のメインは、ドアラではなく、シャオロンです)と時を同じくして誕生した、チアドラゴンズ。
現在も存続を続けているプロ野球のチアチームとして、セ・リーグではジャイアンツヴィーナス(1994年誕生)に続く長い歴史を持ったチームです。

このチアドラゴンズ(以下、チアドラ)が、さる8月26日(土)に、名古屋で20周年を記念しての有料イベントを行ないまして、自分も行ってまいりました。20年で、初めての有料イベントであったようですね。
以前も自分、パ・リーグダンスフェスティバルにおじゃましたことがありましたが、今回も少しだけですが、その様子をご紹介したいと思います。

魅力にあふれたチアステージ

昼夜の2回に分けて行なわれた公演の中で、自分は1回目を観覧。お客様対応のために若干開場が遅れ、10分遅れでのスタートとなりましたが、スタートしてからはすぐ、チアドラの圧巻のステージが始まりました。

まずは、ドリームスターズパーティー

画像: こちらは通常のD-STAGE、ナゴヤドーム1ゲートと2ゲートの間に設置されます。

こちらは通常のD-STAGE、ナゴヤドーム1ゲートと2ゲートの間に設置されます。

ドラゴンズはナゴヤドームでの主催試合、主に土日に「D-STAGE」という屋外イベントを開催しています。こちらも2007年から開始されたもので、既に10年の歴史を持っています。その中で行なわれる、チアドラ&マスコットによるメインイベントとも言える、約30分にわたる圧巻のライブパフォーマンスが、「ドリームスターズパーティー」と呼ばれるものなのです。

迫力のチアダンスに加え、タオルを使ったパフォーマンス、シャオロン・パオロンがメインのダンスに、バレエやヒップホップ、アクロバットに新体操などを取り入れたパフォーマンスメドレー、そして球団歌「燃えよドラゴンズ」などなど…いつ、何度観ても、全力で繰り広げられるハイレベルなパフォーマンスに、目を、耳を奪われます。

おおよそ土日に行なわれるこのステージはドームの外で行なわれているので、極端な話、ドラゴンズ戦のチケットがなくても、無料で観られてしまうのです…が、もちろん試合観戦もぜひぜひ。あとナゴヤドームは2017年現在、開場後は再入場不可なので、ご注意くださいね。

スタンドの埋まり具合があまりよくなく見えるせいか(それでも2万人はほぼ毎試合超えているようです)、最近はめっきり「暗い」とか「辛気臭い」と言われてしまうことのあるドラゴンズですが、この明るく楽しいステージイベントを観ないなんて、本当にもったいないぐらいなんですよ。

で、今回の感謝祭は、スタートからそのステージパフォーマンスをしっかりと見せてくれました。内容は通常ナゴヤドームで披露されているものと共通ながら、いつもと違うステージ、そして感謝祭ということもあってか、チアドラの全力パフォーマンスはいつも以上の迫力をもって舞台の上で華やぎを見せておりました。そういえば全面撮影OK、というのも太っ腹でした。チームとファンの築いた信頼関係を伺わせます。

そしてその中にはもちろん、ドアラのパフォーマンスもあるのですが、ここでこの感謝祭ならではの「サプライズ」がありました!

泣きのドアラの童謡コーナー。

ドアラといえば、ナゴヤドーム8回表前の「バク転占い」だったり、つば九郎もかくやの筆談パフォーマンスだったり、不思議な挙動や突然の静止芸などの予測不可能さで、ひいきチームにかかわらずファンを沸かせてくれます。

そのドアラは、前述のドリームスターズパーティーでは、「ドアラの童謡コーナー」と言われるパートを受け持っています。流れてくる童謡に、ドアラとその時々のチアドラのリーダー(格)のメンバーが登場し、打ち合わせ済ともアドリブともつかぬ掛け合いを見せてくれるのですが、その予定不調和な雰囲気が毎回、お客さんの笑いを呼んでくれています。

そして感謝祭でも童謡コーナーは健在でしたが、ここで!まさかのサプライズが起こるのです。現チアドラリーダーの荒井なつりさんとの掛け合いを終えてステージ袖に戻ろうとするドアラなのですが、流れていた童謡のナンバーが、突然変わったのです!

すると、ドアラの目の前に現れたのは、なんとかつてドアラとこのコーナーで共演してきた、チアドラリーダーOGの皆さん! 曲が変わるごとにOGも変わり、客席からはその都度その都度、どよめきと拍手が起こっていました。新体操出身で、その柔軟な動きと、リボンを使ったパフォーマンスなどで一躍話題となった、2013年リーダー・本多里香さん(現在はドラゴンズ球団職員)も登場されていましたよ。

画像1: チアドラゴンズ公式 on Twitter twitter.com

チアドラゴンズ公式 on Twitter

twitter.com

このパートのラストナンバーに選ばれたのは、これも春先のステージの定番ナンバー・「もうすぐようちえん」。こちらではついに、OG&現役のリーダー共演が実現! 夢のような場面に、笑いと共に涙ぐむファンの姿もあったようです。歴史がつながる瞬間です!

苦労もいっぱい、歴代チアドラのこぼれ話。

ドリームスターズパーティーは、「燃えよドラゴンズ」でいったん終了。この“燃えドラ”もOGメンバーによる豪華なものだったのですが、パフォーマンスが終わるといすが用意されて、歴代OG&現役リーダーによるトークショーが開かれました。トークに登壇したメンバーは、創設時のメンバーから現役まで、本当に20年近く代が離れている状態。それもあって、それぞれに当時の苦労話を伺うという形式に。

初代のチアドラは、オーディションからグラウンド出演まで1週間(!)しか時間がなかったという、今から考えるととんでもないスケジュールだったそうです。最近のチアは遅くとも開幕3ヶ月前ぐらいにはオーディションを終えてレッスンに入るぐらいなので、いかに黎明期がドタバタだったかが伝わるようでした。

また、パフォーマンス中に巻きスカートがずり落ちてしまい、ブルマのままでグラウンドを駆け抜けてしまったという話、外野でのパフォーマンスが終わり戻ろうとしたら転んでしまい、グラウンド側からは開かない扉が閉まってしまい、足の短いマスコット・パオロンと一緒にバックネット裏まで走っていった話、ヌンチャクや如意棒などを使ったパフォーマンスの苦労話などなど…さまざまなエピソードがOGから飛び出しておりました。

また、2007年から始まった前述のD-STAGEでは、それまでオープニングダンスと「燃えよドラゴンズ」ぐらいだったダンスパフォーマンスのレパートリーが一気に増え、覚えることたくさんでとにかく激動の嵐であったことや、必ずしも全員が出ることのないオープニングダンスのシフト表が配られ、出番の少ないメンバーが涙してしまうこともあったそうです。

2011年に名古屋と千葉、仙台で行なわれたオールスターでは、最初の名古屋と千葉で初めて全チームのチア(選抜メンバー)が集ったこと、そして千葉から仙台の長いバス移動の間に銭湯に寄った話など、本当にいろいろな、ここでしか聞けないようなエピソードを明かしてくれました。

当時から見ていた人たちは、知らなかった!そんなことがあったのか!などと、目をらんらんと輝かせながらそのトークを聞いていたようです。

個性あふれる、チアドラ対決!

OGによるトークショーの後には、「チアドラ対決」なるコーナーがありました!

17人いるメンバーのうち、リーダーを除いた16人が「シャオロンチーム」と「パオロンチーム」の2つに分かれて、それぞれの特技やパーソナリティーを基に対戦カードを組んでの、まさにガチンコ対決! 自分が観た1回目では、チアドラになる前にご当地アイドルをやっていた(!)というメンバー2人が、いかにもアイドル!といった口上でオーディエンスをいかに盛り上げられるかという「アイドル対決」や、定番の"たたいてかぶってジャンケンポン"、ひょうきんなメンバーによるジェスチャー対決や、筋肉自慢の2人による腕相撲対決、そしてダンサーらしく即興でのダンスバトル(「必殺仕事人V」の殺しのテーマや、「夢芝居/梅沢富美男」でダンス!)などなど、あまりにも個性あふれる対決が、次々に繰り広げられました。

主に落合博満監督時代に「勝利が最大のファンサービス」と言われていた、ドラゴンズのストイックっぽいチームカラーもあり、堅そうな雰囲気を感じたりもしてしまうようなチアドラゴンズですが、実はとっても明るく個性的なメンバーぞろい。普段D-STAGEを観ていると、笑顔いっぱい! カッコよいチアパフォーマンスだけでなく、茶目っ気だったり、くだけた感じだったり、意外な個性を観られたりなどもします。この日のチアドラの皆さんには、いつも以上に自分の個性をいっぱい観てもらおう!お客さんに楽しんでもらおう!という雰囲気がありました。

ちなみに対決に敗れた「パオロンチーム」には罰ゲームも! とっても辛いポテトチップスを食べさせられて悶絶するメンバー…みんな、大丈夫だったんでしょうか(苦笑)

なお、2回目はまた違った形(ネタ!?)での対決が行なわれたそうでして。いろいろネタ持っているなあと。これも、日頃のステージの経験のたまものなのでしょうね。

つながる、現在・過去・未来

激辛ポテトチップスで悶絶するメンバーが駆け足でステージを下りて行った後、登場したのはチアドラゴンズのOGが講師を務めるスクール「チアドラゴンズ ダンスレッスン」の生徒たち! それも、選りすぐられたメンバーによるプレミアムクラスの子供たちでした。彼女達によるダンスメドレーが披露され、これもまたたいへんな盛り上がりを見せておりました。

愛知・岐阜・三重の東海三県に数多くのスクールを持つドラゴンズ。その歴史も長く、現役のチアドラメンバーの中にも、このスクール出身の女の子も数多いそうです。子供の頃にこのスクールで、今回のトークショーに登場していたOGの皆さんに教えられたメンバーもいるようでした。言わば、サッカーのユースチームに近い、ピラミッド的な組織がチアドラゴンズにはしっかりとできています。こういった組織的な体系はマリーンズやベイスターズなど他のチームでもありますが、その中でもドラゴンズは先駆けとも言えるチームのひとつ。男の子たちだけでなく、女の子たちにも、多くの夢を与えてくれています。

そんなキッズチアの中から選りすぐられたメンバーは、さすがにプレミアムと呼ばれるだけあり、大人たちもどよめくような洗練されたダンスを、次々に見せてくれました。ポンポンを手にしたチアダンスだったり、アクロバットも交えた本格的なパフォーマンスもあり。

次から次に繰り広げられる質の高いパフォーマンスの連続に、ただただ、目をみはるばかりでした。
OGが作ってきた「過去」という礎、現役メンバーが織り成す進行中の「現在」、そして未だ見ぬこれからの「未来」。この感謝祭は、時間軸という部分でもしっかりと"チアドラゴンズ"を見せつけてくれたものとなりました。

歴史をつなぐ、復刻パフォーマンス

キッズチアのステージが好評のうちに終了した後は、いよいよステージも佳境に。ドリームスターズパーティーの後半戦。しかしこの後半戦は、いつものD-STAGEとはまったく趣向が違っていたのです。なんと、昨年以前のD-STAGEで披露されていた過去のナンバーを、現役メンバーがそっくりそのまま復刻し、パフォーマンスをしてくれるというものでした!

「復刻」とだけ書くと、「昔やっていたパフォーマンスをまたやる」だけみたいに思えますが、その時代にいなかった現役メンバーが、昔の曲を"新曲"として、新しいパフォーマンスを練習して、披露してくれるというものなので、たいへんなもの!

OGの人が、D-STAGEができた最初の年、レパートリーが一気に増えて大変な想いをしたと前述しましたが、まさに現役メンバーにとっては、この感謝祭のためにレパートリーをいっぱい増やしたという状態で、彼女たちの夏は大げさでなく、感謝祭一色に費やされていたようなのです…大変だったと思います。

しかし、長年応援を続けているファンの皆さんへの感謝の想いを胸に、現役メンバーは、ハードなレッスンをやってのけてくれていたようなのです!

古くは2012年頃のパフォーマンスから、シャオロン&パオロンの復刻ナンバー、名古屋を拠点にしたアーティストの楽曲メドレー、そして各年度のD-STAGEのラストを締めてくれたナンバーを、当時の所属OGも交えてメドレーで披露してくれたり。さらに中には、横浜スタジアムにチアドラが"チア交流"で遠征してくれた時のために披露された曲もあったり(これには感激でした!)

たくさんのナンバーを、観ている側からはまったく当時とそん色ない形で披露してくれたチアドラの皆さんに、ただただ、感謝ばかりでした。完成度の高さに、どれだけのレッスンを重ねてきたのだろう、と…胸が熱くなります。

次から次へノンストップの激しいパフォーマンスに、メンバーの息づかいも伝わってくるようでしたが、そんな中でもメンバーはみんな笑顔を崩さず。彼女たちも、やはり、凄いアスリートです!

さらにはこの日のために作られたという、全く新しいナンバーの披露も。振付師の内絵梨香さん(チアドラOG)も加わってのダンスに、大きな拍手が送られていました。

ドリームスターズパーティーを締めるラストナンバーは、今年のD-STAGEの締めの1曲、「Wrapped Up」(通称・ラクダ)。シャオロン・パオロンもステージに加わり、最後まで笑顔いっぱいのステージが繰り広げられました!

あ、ドアラは客席で遊んでたみたいですが(笑)

これから先も、ずっと、チアドラ

迫力のステージに、拍手喝さい沸き起こる会場。チケットやチアドラメンバーサイン入りのユニフォームなどが当たる抽選会を経て、いよいよエンディング。ラストは、現役リーダー・荒井なつりさんのご挨拶でした。

これからもずっと、チアドラゴンズの歴史を続けていけるように―そんな荒井さんの言葉に、会場からはさらなる大拍手が沸き起こりました。お客さんの退場も、チアドラ&OGとハイタッチをしながらのものとなり、最後までファンへの感謝あふれる感謝祭は、その幕を閉じました。

画像2: チアドラゴンズ公式 on Twitter twitter.com

チアドラゴンズ公式 on Twitter

twitter.com

このハイタッチの時のファンからの労いの言葉もまた、チアドラメンバーへの感謝あふれるものだったようです。チアドラからの感謝のパフォーマンスに、更なる感謝を伝えていくファン。感謝と感謝が回りまわる、多幸感あふれる会場には、遠方からの参加者も少なくなかったようです。

チアドラゴンズとしては20年で初の有料イベントともなったようですが、十二分にその金額に足るものとなったのではと。少なくとも自分は、そう思っています。

最近では、日本テレビ「マツコ会議」で紹介されたバファローズのダンス&ヴォーカルユニットBs Girlsや、ダンスだけでなく歌もパフォーマンスに取り入れた、変幻自在のベイスターズサポーティングガールズユニットdianaなど、従来のチアチームの枠に縛られないグループも増えてきました。
ファイターズのチア・ファイターズガールやホークスのチア・ハニーズなど、地元メディアで大活躍しているチームもあります。

またカープのホームランガールのようなマスコットガール的存在もありますし、マリーンズではチアチームM☆Splash!!と売り子アイドルカンパイガールズが並列しているように、時代の要請だったり、様相の変化によって、これからもチアチームの枠を越えた新しい形が、いろいろ生まれるかもしれません。

画像: これからもこの歴史が、続いていきますように!

これからもこの歴史が、続いていきますように!

さまざまな新しい形が模索されている感のある、昨今のプロ野球チア界。そんな中、チアチームの老舗のひとつとして、チアドラゴンズは年数を、歴史を重ねてきました。日本の真ん中あたりという地域性もあってか、ビジター球場への出演にも積極的なチームであり、彼女たちとの交流で、刺激や影響を受けて成長したチアチームも少なくないのです。

何かしら変化する部分もあるかもしれませんが、チアドラゴンズには、重ね刻まれてきた歴史を礎に、伝統あるチアチームとして、ドラゴンズを明るく照らす存在として、そして東海圏の女の子たちの憧れとして、これからも活躍を続けてくれたらと、他球団のファンではありますが、願っています。

いいぞ!がんばれ!チアドラゴンズ。
これからも、全力のチアパフォーマンスを、期待しています!

※この記事は「ゆるすぽアンバサダー」が作成した記事です。記事内の権利関係等の責任は筆者に属します。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.