あぁ、おいしい…。白岳、ロックで2杯目に突入しています…。

おっと! いけないいけない、原稿の執筆中でした。J2ロアッソ熊本のオフィシャルトップパートナーを務める高橋酒造株式会社。入社35年目となり、スポンサーの立場からロアッソを長年見守ってこられた、お客様創造本部長の久保田一博さんにお話を伺っています!

●前回の記事
【第1話】「誰よりも多く会場に行って『参戦』する。それがスポンサーです」―高橋酒造株式会社―/がまだせくまもと!#62

画像: 「私たちが協賛しているのは『広告枠』ではなく、ロアッソの『理念』だ」―高橋酒造株式会社―/がまだせくまもと!#63

試合の日はスタジアムの中を駆け回り、試合以外の日もサポーターの皆さんとお酒を酌み交わし、人と人を近づけ、「『お金を出しているからスポンサー』じゃないんです」と話す久保田さん。とても楽しそうにロアッソの話をしながら、「ここ十数年の中で一番の出来事は…」と、あるエピソードを話してくださいました。

J2昇格を決めた矢先に、メインスポンサーを失う危機に…!?

時は2007年、当時チーム名は「ロッソ熊本」で、JFLで2年戦い、見事J2昇格を勝ち取りました。「熊本にJクラブを」という県民の夢がかない、クラブ関係者、スポンサー、サポーター、みんなが「さぁ、Jリーグへ行こう!」と意気揚々としていた11月の中ごろ、シーズン終了直前にその大事件は起きました。

当時のJリーグの方針として、青少年向けのコンテンツでもあるJリーグにおいて、お酒の広告がユニフォームに入っているのはふさわしくない、という判断がされたのです。

ユニフォームの胸部分には、高橋酒造の米焼酎の銘柄である「白岳」のロゴが掲出されていました。それを外さないといけないということは、クラブにとって、スポンサーからの広告収入を失うということ。つまり、今まさにJ2に上がれるという時に、収入の大きな柱の一つを失い、これまでより少ない資金で戦わざるをえないということを意味していました。

この問題は、ロアッソのクラブ関係者・サポーターだけでなく、全国にまでその波紋は広がり、世論を騒がせる一大事となったのです。

「1本電話対応が終わったら次に2本かかってきて、また1本終えたら2本かかってきて。対応しきれず、同時にFAXでコメントを新聞社にどんどん送っていました。メールもかなり来まして、記者会見の時には、創業以来初めてうちのホームページが固まりました(笑)」と、今となっては笑い話のように笑顔でお話しされる久保田さん。

「その時私は広報部長でしたので、テレビ・ラジオの取材は私が対応しました。私、初めて全国版の『スーパーニュース』に出て、質問を受けたんですよ(笑)。

(高橋光宏)社長から言われていたのは…、『久保田、スポーツというものは、スポーツマンシップにのっとらないといけない。Jリーグさんがお決めになったルールは、それを守ることがスポンサーとしてのスポーツマンシップだ』ということ。社長、本当にカッコいいな…!と思いました」

白岳もロアッソも、熊本の風土から生まれた文化である

そして高橋酒造は、何の異議申し立てをすることもなく、すんなりと胸広告から降りることを決断しました。なんと、当初クラブから提示されていたJ2での胸スポンサー金額の全額を支払い、練習用ウエアにロゴを掲出することで合意したのです。

「社長は、『わが社はその広告枠に協賛しているのではない。クラブが掲げる“熊本に元気を、夢を、活力を”という理念に協賛しているんだ』という考えでした。

それに、白岳は、球磨川の地下水、人吉球磨の気候、おいしいお米、そういう熊本の風土から生まれた文化です。ロアッソも、熊本の風土から生まれたスポーツクラブであり、ある意味では文化ともいえます。つまり、兄弟みたいなもの。白岳も、ロアッソも、熊本城も、熊本城マラソンも、全て地域が生んだ一つの形なんです。だから、何かあった時には全面的に支援していくというのが社長の考えです」

高橋酒造の姿勢は全国の世論を動かし、現在は再びロアッソの胸スポンサーを務め、クラブを支えています。

しかしこの一連の大騒動、当時メディアで報道されていたこれだけの話では終わらないのです。続けて久保田さんがお話ししてくださったエピソードには、スポンサーの枠をとっくに超えた(!?)高橋酒造と久保田さんの姿勢、そしてスポーツの周りにある素晴らしい魅力がたくさん詰まっていたのでした――。

(第3話へ続く)

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