高速のスピードで疾走するマシンが繰り広げる激烈なデッドヒート。
肉体の限界へと挑戦する過酷な耐久レース。
磨き込まれたテクニックと練り込まれた戦略。
共に戦う仲間との友情。勝負の鍵を握るチームワーク。
沸き立つギャラリー。鳴り響く声援――。

今、ちまたで話題のスポーツをご存じでしょうか?

F1? ノー!
モトクロス?? ノー!!
エアレース!? ノー!! ノー!!

その名も…、
いす-1グランプリ!!!!

画像: 事務いすで商店街を駆け抜けろ!! ちまたで話題のスポーツ/熱いヤツ、集まれ。いす-1グランプリ開催!!①

社会人の方ならば毎日でも座っているであろう相棒ともいえる存在、事務いす。そう、足下にキャスターが4つ5つほど付いている、あの事務いすですよ。コピー機の前まで行くのに、横着して立ちあがらずに乗ったままコロコロコロっといったり、仕事のふりをして気になるあの子に話し掛けるために、かっこよく背面気味に構えて走らせたりする、あの事務いすです。

その事務いすを会社の外に持ち出し、道路を爽快に豪快に走り抜けてみせる。それが、いす-1グランプリなのです!!

お遊びだと思ってナメてかかったら痛い目に遭う!!

2010年に京都府京田辺市のキララ商店街で始まった、この大会。レースは2時間。1周180~200mのコースを、事務いすに座って何周走れるかを競います。1チーム3名で、ピット内ならば交代は何回でも可能。基本的には、いすから降りて押し歩きをしてはいけません。

百聞は一見に如かず。というわけで、まずはこちらの動画をご覧ください!

画像: 2016 いすー1グランプリ世界大会 youtu.be

2016 いすー1グランプリ世界大会

youtu.be

想像よりも速くて、想像よりも迫力満点!

事務いすを持ってきさえすれば、老若男女を問わずに誰でも気軽に参加できる、このいす-1グランプリ。会社ではちょっと遠慮がちにいすを転がせていたあなたも、レースとなれば周りをはばかることなく走らせることができるのです!

ただし、お遊びだと思ってナメてかかったら痛い目に遭うのが、このいす-1グランプリ。現在、日本事務いすレース協会の理事を務める黒田真吾さんも、そんな一人だったと話します。

「初めて参加した時は、もう完全にナメてましたね(笑)。京田辺(京都)の大会に出場したんですが、前日の夜、車にいすを積んで、東京から運転して行ったんです。草津パーキングエリアで軽く仮眠を取って、大会に乗り込んで、ゆる~くコロコロと転がして、それで楽しんで帰ってくるかぁって。そんな風に思ってましたね」

ところが、現実はそんなに甘くは無かったようです。

「レースの前は、1人2周くらいで交代しようかって言ってたんですよ。でも全然もたない! 1周して戻ってきて、『もう代わってーー!!』って叫んでも、代わってもらえない。そりゃそうですよね、2周だと思ってるから、『頑張れ~~!!』って手を振られるだけ(笑)。仕方なくもう1周行くんですけど、1周半くらいで本当に足が動かなくなってくるんですよ。やっとこさ2周して帰ってきても、またすぐに自分の番がやってくるんです。息が整わないうちに、すぐ次の番に。ナメてましたね」

速いチームだと、1周がだいたい1分。1周交代だと1分走って2分休み、それが2時間で約120周。まさに究極のインターバルトレーニング! 普段から運動らしい運動をしていなかった黒田さんにとっては、息も絶え絶えだったとか…。

「ピットのすぐ横にお肉屋さんがあったんですよ。焼き鳥とかコロッケのいい匂いがしてきて、スタートの直前までずっと食べてたんです。何回か走ってたら、そのうちお腹が痛くなってきて、トイレに行こうとしたんですけど…。ピットを囲っていたバーをまたごうとしても、足が上がらなくて、ビタンとこけてしまいました(笑)。トイレも和式で、一度しゃがんだら立ち上がれない。必死に回りにあるものをつかんだら、トイレのタンクのフタを外してしまって、またそのままバタンと。そのままトイレで死ぬかと思いましたよ(笑)」

一見ゆるそうに見えながら、実は肉体的にも精神的にもタフさが求められるのが、このいす-1グランプリ。ですが、ついつい人を夢中にさせてしまうような中毒性のある魅力があり、年々参加チームは増加。2016年には、日本全国15カ所に加えて台湾、中国でも開催されるなど、ますます盛り上がりを見せているのです! 次回、いす-1グランプリはいかにして始まったのか、その秘話をお伺いしていきます。

(第2話へ続く)


画像: 2016 広島大会にて。ハードすぎる…

2016 広島大会にて。ハードすぎる…

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