天皇杯準々決勝・対FC東京戦は、「多摩川クラシコ」の名の通り激しい攻め合いとなりました。試合を制したのは川崎フロンターレ。風間八宏監督も大久保嘉人選手も同クラブでは最後となるこの大会で、悲願のタイトル獲得まであと2試合となりました。

●フロンターレ 天皇杯決勝までの軌跡 前回までの記事
第1話「天皇杯 決勝まであと3試合。フロンターレサポーターの想いとは!?」
第2話「ヨシメーターをカウントし続けた男。想いを乗せた大久保選手のシュートは…!?」

12月29日に行われた準決勝・対大宮アルディージャ戦の会場は、日産スタジアム。本当に多くのサポーターの皆さんが応援に訪れ、ゴール裏をフロンターレブルー一色に染めていました。ゴール裏の最前列には、フロンターレの応援団「川崎華族」のコールリーダー・小俣海人さんの姿が。

「今日、すごい人数ですね!」と話し掛けると、「そうですね! それだけみんながこの天皇杯に懸けているんだと思います。選手・スタッフ・サポーターで気持ちを一つにして、今日も勝利をつかみます!」と答えてくれました。

そしていよいよ、選手入場の時を迎えます。ゴール裏には、ホームスタジアム・等々力陸上競技場ではおなじみの、20周年記念ビッグフラッグが掲出されました!

画像1: “風間サッカー”に育てられた選手たち、魅了されたサポーター…みんなでつかんだ大阪への切符!/フロンターレ 天皇杯決勝までの軌跡③

実はこのフラッグ、準々決勝(味の素スタジアム)の際は「KAWASAKI」の部分のみ掲出されたのですが、その試合後に、サポーターの皆さんとフラッグの制作者・有限会社染太郎の影山洋さん(染太郎・影山さんについての記事はこちら)とで話をし、「日産スタジアムでは2段攻撃でいこう!」と決めていたのでした。フラッグの出し方一つにも、スタジアムによって戦い方を変え、どうしたらよりサポーターの皆さんが一つになれるか、どうしたらより選手たちを鼓舞できるかという気持ちがこもっているのです。

(ちなみに、この20周年記念ビッグフラッグについては、また後日詳しくお届けする予定です!)

画像: 天皇杯・準決勝 川崎フロンターレvs大宮アルディージャ戦 スターティングメンバー

天皇杯・準決勝 川崎フロンターレvs大宮アルディージャ戦 スターティングメンバー

画像: 左=鬼木達コーチ、右=風間八宏監督

左=鬼木達コーチ、右=風間八宏監督

そしてキックオフ! 立ち上がりから攻め込んだのは、大宮でした。前半11分、右サイドへ上がった大宮MFマテウス選手が、マイナス方向へグラウンダーのパスを供給、FWドラガン・ムルジャ選手のシュートへつながるチャンスを与えてしまいます。続く前半13分にも、マテウス選手にループシュートを放たれ、フロンターレはなかなかリズムをつかめません。

すると前半19分に早速風間監督が手を打ち、ディフェンスラインを3バックから4バックへと変更します。すると試合は徐々にフロンターレペースへ。前半28分、コーナーキックを蹴ったMF中村憲剛選手がこぼれ球を自ら拾って再びクロスを上げます。そしてゴール前の混戦からのこぼれ球をDFエドゥアルド選手がシュート! 大きなチャンスとなりましたが、ボールは枠を外れてしまいます。

試合は後半に折り返し、大宮も再び攻撃的なサッカーを見せますが、なかなか均衡は破られません。後半16分、風間監督の采配でMF登里享平選手とMF大島僚太選手を交代し、その後中村選手をトップ下へ。すると、中村選手にボールが集まるようになり、いつものフロンターレらしい攻撃が見られるようになります! そしてついに後半40分、中村選手のコーナーキックから最終的にDF谷口彰悟選手がジャンプしながらアウトサイドで技ありのシュートを決め、そのまま試合は終了。

フロンターレは、クラブ史上初の天皇杯決勝への切符を手にしたのでした!

画像2: “風間サッカー”に育てられた選手たち、魅了されたサポーター…みんなでつかんだ大阪への切符!/フロンターレ 天皇杯決勝までの軌跡③

スタンドからは、歓喜の声が湧き上がります! まずは谷口選手がサポーターから拡声器を受け取りました。

画像3: “風間サッカー”に育てられた選手たち、魅了されたサポーター…みんなでつかんだ大阪への切符!/フロンターレ 天皇杯決勝までの軌跡③

「今日は応援ありがとうございました! 言いたいことは一つだけです! 元旦取るぞー!!」

そして、自ら自分の応援歌を歌い始めます!

「燃やせよしょーうごー!」

そしてサポーターの皆さんと一緒に大合唱!

「たにぐちしょーうごー! 戦えしょーうごー! 熱いハートをー! 燃やせよしょーうごー!」

次に、中村選手も拡声器でサポーターの皆さんに語り掛けます。

「今日は本当にありがとうございました!! 次、決勝戦、鹿島に勝つぞー!!!!」

そして中村選手も、自ら応援歌を歌い始めました!

「けんごー! なかーむらー!」

そして大合唱!

「オー! なかーむらー! けんごー! なかーむらー!
オー! なかーむらー! けんごー! なかーむらー!」

フロンターレの選手たちは本当に自分の応援歌を愛し、感謝しているんだな――、そんなことが感じられた一幕でした。

試合後の監督記者会見では、風間監督はこう話していました。

「厳しい試合でしたが、その中でもそう簡単にはやられない姿を見せてくれたので、そのあたりはチームが成長してきた部分かなと思います。元旦も難しい試合になるとは思いますが、いい試合をしたい。自分たちがしっかりボールを持って、相手のプレッシャーをかいくぐって攻めていくことにフォーカスを合わせたい。そして最後は、選手が楽しんで、サポーターの皆さんも楽しんで、結果につなげられたらと思っています」

5年間、“風間サッカー”のもと難しい要求にも応え、たくましく成長してきた選手たち。チームを率いてきた風間監督は、最後の日まで攻撃的サッカーで戦い抜くと強い意志を見せました。そして、そのサッカーを楽しみ、愛し、チームと一緒に戦ってきたサポーターの皆さんも、みんなで決勝の地・大阪へ向かいます!

この試合の帰り道、新横浜の駅で、急いで新幹線のチケットを買っているサポーターの姿を見かけました。フロンターレらしく、とてもかわいらしい女子サポーターのお二人でしたが、一緒に戦う心強い選手のように見えてなりませんでした。

さて、次はいよいよタイトルを懸けた決勝戦。そして、風間監督、大久保選手にとってはフロンターレ最後の試合となります…!

(第4話へ続く)

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