熊本復興への願いが込められた「がまだせ 熊本 負けんばい」ビッグフラッグがどのようにして生まれたのかお話を聞くため、私は、ビッグフラッグや横断幕、ゲートフラッグなどの制作を手掛けている有限会社染太郎(埼玉県蕨市)を訪れていました。

●前回の記事
がまだせくまもと#44『「がまだせ 熊本 負けんばい」ビッグフラッグ物語 ~染太郎を訪ねて~』

画像: 有限会社染太郎 代表取締役 影山洋さん

有限会社染太郎 代表取締役 影山洋さん

染太郎の代表取締役を務める影山洋さんと、もう一人の企画・制作メンバーで、「スポーツの力で未来を変える」という理念のもと活動を行っているPlayfulの代表・稲葉祐介さんも加わり、お話を伺いました。

画像: 左=影山さん、右=Playful 代表 稲葉祐介さん

左=影山さん、右=Playful 代表 稲葉祐介さん

稲葉さんは帝京高校サッカー部のご出身で、在学中の2002年には高校総体で全国優勝を果たしていらっしゃいます。帝京高校は言わずと知れたサッカーの名門校で、プロ選手を多数輩出しており、そのネットワークを生かして社会に貢献したいという思いで活動をしているとのこと。本業では学校のリフォーム、メンテナンスなどを事業内容とする会社を経営していらっしゃり、将来的には、いつもお世話になっている各学校にサッカー選手を呼んでサッカースクールをするのが夢だそうです。

また、埼玉県川口市のご出身であることから、川口市にJクラブをつくるという夢も持っていらっしゃいます。稲葉さんが代表を務めるPlayfulでは、スポーツの力で社会全体に貢献すると同時に、『埼玉・川口をスポーツ王国へ』というビジョンも掲げています。

「ばかでしょ~? すぐ近くに浦和レッズがあって大宮アルディージャもあるのに、3つ目のクラブをつくりたいなんて(笑)」と、ちゃかす影山さん(笑)。和気あいあいと会話が始まっていきます。

もともとお知り合いだった影山さんと稲葉さんは、熊本地震の約1カ月後、5月19日に、別件で会う予定があったのだそうです。話をしている中で熊本の話題になり、サポーターやクラブに強いつながりがある影山さんと、サッカー選手に幅広いネットワークを持つ稲葉さんが協力すれば何かできるんじゃないかという話になったそう。普段からサッカーには本当に強い想いを持っていらっしゃるお二人は、居ても立ってもいられず、すぐに行動に移したそうです。翌日には稲葉さんがPlayfulを立ち上げ、再度影山さんと打ち合わせをし、3人目の大切なメンバーに参加してもらおうと、ご本人に直談判に行きます。

それは、ロアッソ熊本の巻誠一郎選手。

熊本を元気づけるためのビッグフラッグを作りたいという真剣な想いを巻選手に伝え、どんな答えが返ってくるかと思いきや…、すぐに巻選手から「じゃあ全国からメッセージを集めて、それもフラッグに載せましょうよ」という提案があったそうです。

「巻さんとそこで意気投合できたのは、多分『行動力』の部分だったと思うんです。巻さんの行動力は本当にすごい」(稲葉さん)

そのころ熊本で、避難所を回り、被災された方々を励ます活動を行っていた巻選手。被災地の方々からもメッセージを集めてビッグフラッグに願いを込めようという巻選手のアイデアで、それを集める役割を担当してくれることになりました。

それから7月3日のうまかな・よかなスタジアム(うまスタ)の再開戦まで、約1カ月半。稲葉さんも、猛烈な勢いでメッセージを集め始めます。メッセージはA4の紙に書いてもらい、スキャンしてフラッグにプリントしていくという方法を取りました。

Jクラブでは浦和レッズ、川崎フロンターレ、大宮アルディージャ、ヴィッセル神戸、アルビレックス新潟、カマタマーレ讃岐などの選手・スタッフの皆さんが協力してくださり、クラブのエンブレムと共にメッセージをプリントすることに。ほかにも、5月28日にロアッソのホームゲーム代替開催が行われたノエビアスタジアム神戸や、6月8日・19日に同じく代替開催が行われた鳥栖のベストアメニティスタジアムにも稲葉さんが赴き、サポーターの皆さんに、熊本へ宛てたメッセージを書いてもらったそうです。

ほかには、野球評論家でJリーグの非常勤理事も務める小宮山悟氏や、元・日本テレビアナウンサーでタレントの上田まりえさん、はたまた、くまモンやヴィッセル神戸のマスコット・モーヴィ君まで、1000名を超える方々からメッセージが集まりました。

画像: くまモンが書いたメッセージ

くまモンが書いたメッセージ

画像: 3人目の仲間は巻誠一郎選手! フラッグに寄せられたメッセージは1000人を超えた!/がまだせくまもと!#45

全てが集まるのを待っていては制作が間に合わなくなるので、影山さんの手元に届いたメッセージからどんどんプリントしていきます。全体のバランスを想像してはめ込んでいく作業は、まさに職人技。

そうして約1カ月半、影山さんと稲葉さんを突き動かしてきた想いは、とても強いものでした。

<続く>

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