「あっ、こんにちは~!」

穏やかで温かな日差しが気持ちのいい小春日和の日。待ち合わせの場所で愛車のバイクにまたがり待っていたその人は、こちらに気が付くと顔をほころばせてそう言いました。

この日、天気が崩れるという予報もあったが、取材の時間に合わせるかのように、太陽が顔をのぞかせていました。

「持ってますね」と伝えると、「いえいえ、晴れ女なだけです。ついてますよね!(笑)」と、朗らかな笑顔で返す彼女に、心が弾むのを感じます。

中村美穂さん――。

『スイムフォームコンサルタント』として活動すると同時に、国内外のトライアスロンの大会で優勝するなどの活躍を見せている美人アスリートです。

画像: 「人の人生を変えることに立ち会えたことがうれしかった」 美人スイムコーチが語る『スイムフォームコンサルタント』としての喜び/トライアスロン中村美穂選手インタビュー①

トライアスロンといえば、スイム・バイク・ランの3種目を連続して行うという、一般的には“過酷”というイメージがあるスポーツです。実際に女性のトライアスリートは決して多くはない中で、なぜ中村さんはトライアスロンを続けているのでしょうか? また、『スイムフォームコンサルタント』とは、一体どんなことをしているのか? そして、もともとは一般企業で社会人として働いていた彼女が、なぜスポーツの道へと進むことになったのか?

今回はそんな『中村美穂』という一人の人間の人生模様をお届けしたいと思います。

「楽に、速く、美しく」泳ぐは比例する

中村さんは『スイムフォームコンサルタント』として、ベビーやカナヅチの方からトライアスリートに至るまで幅広い層に対して日々コーチングをしています。そうした中で大切にしているコンセプトがあるそうです。

「『楽に、速く、美しく』。この3点は比例するというのが私の考えです。美しいフォームで泳げていれば水の抵抗を減らすことができるので、楽に、速く泳げるようになります。ですので、まずは美しいフォームづくりを目指していくことが大事になりますね」

楽に、速く泳げるようになるということは、長い距離を長い時間泳ぐことが可能になるということを意味しています。トライアスロンのお客さまが多いというのも納得です。それにしても、中村さんが自身の肩書にしている『スイムフォームコンサルタント』。これには一体どんな意味が込められているのでしょうか?

画像: <写真提供:中村美穂>

<写真提供:中村美穂>

「一言で『美しいフォーム』といっても、筋肉のつき方や関節の柔らかさといった体の特徴は違いますし、フォームのクセもばらばらです。型にハメるんじゃなくて、一人ひとりに合ったフォームを提案していますね。

あとは、理解の仕方も人それぞれなので、100人いれば100通りの伝え方をしています。例えば手を伸ばす時にも、『すーっと前に』といった感覚で理解する人もいれば、『あと3センチ肘を前に出して』といった数字で伝えた方が理解する人もいます。他にも、『トン、トン!じゃなくて、トーン、トーン!ですよ』みたいにリズムで感じる人もいますし、上腕三頭筋やハムストリングといった具体的な筋肉名を出した方がイメージできる人もいます。お客さま一人ひとりと向き合って、その人の体の中で、脳の中で何が起こっているのか、いつも考えてレッスンをしていますね!」

なるほど、だから「コンサルタント」と名乗っているんですね。

以前教えていたあるカナヅチの方が、「自分の友達も泳げるようにしてあげてほしい」と紹介してきたことがあるそうです。ということは、その方は泳げるようになったということ。それに気付いた中村さんは、自分の中ですごく感動したそうです。

「あんなに怖がっていた彼女が、今は泳げるようになった…。一度自転車に乗れるようになるとまた乗れなくなることがないように、水泳も一度泳げるようになれば泳げなくなることはありません。そう考えると、少しおこがましいかもしれませんが、この人の人生を変えることができたんじゃないかと思えたんですよね。そこに自分が立ち会えたことが、本当にうれしかったんです…」

画像: 「楽に、速く、美しく」泳ぐは比例する

当時を振り返りながら、また笑みを浮かべた中村さん。そうした経験もあって、お客さまと常に寄り添いながら、共に歩むパートナーでありたいと考えているんですね。

それにしても、一度は一般企業に就職しながら、なぜ独立してスポーツの世界へと進んだのでしょうか? そこには人生を見つめ直す経験があったそうです。

(第2話へ続く)

<文・野口学(text by Manabu Noguchi)>

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