三度の飯より野球が大好き! 山本祐香です。

2016年11月5日。

清々しい秋晴れのこの日、明治神宮野球場(以下、神宮球場)で、ある特別な試合が行われました。

明治神宮外苑創建90年記念奉納試合
「東京六大学選抜 vs 東京ヤクルトスワローズ」

画像1: 明治神宮外苑創建90年記念奉納試合 「東京六大学選抜 vs 東京ヤクルトスワローズ」

この特別な一日を全6回の連載で振り返ります。
前回の記事はこちら↓

この試合、東京六大学選抜は東京ヤクルトスワローズの投手から9本のヒットを放ちました。

この日のために選ばれたメンバーはこちらです。

画像2: 明治神宮外苑創建90年記念奉納試合 「東京六大学選抜 vs 東京ヤクルトスワローズ」

まず2回裏、東京六大学選抜初めてのヒットを打ったのは、山本選手(慶應義塾4年)。この回先頭打者だった山本選手は石山投手の初球142キロのストレートを狙い、センター前へ運びました。山本選手は秋季リーグで打率.475という数字を残し、首位打者に輝いています。この積極的なバッティングは魅力の一つですね。その後、1アウト一塁から中山選手(法政2年)が左中間にツーベースを放つも、後続が打ち取られ得点はなりません。

中山選手は、フリーバッティングで東京ヤクルト側の選手やコーチも見ていたほど存在感がありましたが、試合でもプロの投手を相手に4打数3安打と爪痕を残しました。しかもそのうち2本がツーベースです! 2年生にしてすでに体が大きく、大きいのを打ちそうな雰囲気がありますが、決して大振りすることなく速いスイングでボールを捉えます。また、4打席目には秋吉投手の変化球を2球連続フルスイングで空振りをしてから、3球目同じ変化球に軽くバットを当てて逆方向にポテンと落とすという技ありヒットも見せてくれました。大きな体とは対照的な少年のような笑顔も魅力の一つですね(笑)。

この日、東京六大学唯一の得点は、柴田選手(法政4年)のバットから生まれました。柴田選手は、秋季リーグでこの試合の選抜メンバーでもある加藤投手(慶應義塾4年)からサヨナラヒットも打った、勝負強い選手です。4回裏、中山選手が原樹理投手からツーベースを打ちチャンスメイクすると、代打で出てきた柴田選手がレフト前にタイムリーヒットを放ち待望の1点が入りました! 9回裏も2アウトから中山選手、柴田選手の連続ヒット、法政コンビ存在感抜群の試合となりました。

その他、下雅意選手(東京4年)、吉田選手(明治4年)、日本ハム2位指名の石井選手(早稲田4年)がヒットを打ちました。下雅意選手は東大のリードオフマン、打率.317と3割超えでチャンスにも強いイメージの選手です。吉田選手はショートの守備が美しく、打撃でも秋季リーグ2位の打率.424、3塁打3本は1位、四死球13個も1位という成績を残しています。この試合でも1本は打つだろうと思いましたが、見事にヒットを打ちましたね。石井選手は早稲田の主将。安定したショートの守備と、細身だけど長打もあるところが魅力の選手です。日本ハムでどのような活躍をするのか楽しみですね。

画像3: 明治神宮外苑創建90年記念奉納試合 「東京六大学選抜 vs 東京ヤクルトスワローズ」

この日いつもはショートの吉田選手が、セカンドの守備についていました。石井選手との二遊間がとても素晴らしく、二人の華麗なボールさばきは見ていてとても楽しかったです。めったに見ることのない*6-4-5のダブルプレーを見ることもできました。

*6-4-5のダブルプレーとは
ポジションごとに番号がついており、この場合[6・ショート]がゴロを捕球し[4・セカンド]に送球、[4・セカンド]は一塁から走ってきたランナーより早く二塁ベースを踏み1アウト。さらに[5・サード]に送球し、[5・サード]は二塁から走ってきたランナーより早く三塁ベースを踏み2アウト。6-4-5とボールが渡り2つアウトをとるプレー。

東京ヤクルトの方はといいますと、この試合15安打とプロらしい打撃を見せつけました。そして、歴史に残る名シーンも生まれたのです。

4回表、大引選手は明らかにホームランを狙っているとわかる大振りをしていました。それもそのはず、10年前に神宮球場80年記念で今回と同じ「東京六大学選抜vs東京ヤクルトスワローズ」が行われたとき、大引選手は東京六大学選抜として出場し、先頭打者ホームランを打ったのです。その試合でホームランを打ったのは大引選手一人。10年後の今日、二試合連続ホームランを打つ権利があるのは、大引選手だけなのです。プロ入り後はオリックス、日本ハムでプレーし、巡り巡って今このとき東京ヤクルトにいる、それだけでも何かの巡り合わせを感じずにはいられません。

そして、大引選手は自分だけに与えられたチャンスをものにしました。澤田投手(立教4年)からのメモリアルスリーランホームラン! プロ入り後、史上最少の32本で12球団からのホームランを達成した、省エネ記録を持つ大引選手。たった二試合で、両チームからホームランを打つとはさすがです!

画像4: 明治神宮外苑創建90年記念奉納試合 「東京六大学選抜 vs 東京ヤクルトスワローズ」

他には、大学生と同じ年代である19歳の渡邉選手と21歳の奥村選手が共にスリーベースを打ち、東京ヤクルトファンを盛り上げました。どちらも加藤投手(慶應義塾4年)からでしたが、浅めに守っていた外野陣、プロの打球の違いを感じたりしたでしょうか。このような違う環境でプレーする同年代同士の対決が見られるのも、この試合ならではの楽しみですね。

投手でいえば、岩橋投手、平井投手、村中投手などが良いピッチングをしていました。特に村中投手の変化球に東京六大学の選手たちが空振りする様子は印象的でした。また、この試合東京ヤクルトの投手は一人も四死球を与えませんでした。ちなみに、今回の球審と二塁審は東京六大学側の方で、一塁審と三塁審はNPBの方でした。

試合のスコアはこのようになりました。

画像5: 明治神宮外苑創建90年記念奉納試合 「東京六大学選抜 vs 東京ヤクルトスワローズ」

数字だけ見れば12-1と東京ヤクルトが圧勝ですが、打ち込まれた投手がいたとはいえ、東京六大学の戦いぶりは素晴らしいものでした。随所にプロにも負けず劣らずのプレーが見られましたし、何よりハツラツと野球をしている姿は、普段プロ野球しか観戦しないファンにも魅力的に映ったのではないでしょうか。

画像6: 明治神宮外苑創建90年記念奉納試合 「東京六大学選抜 vs 東京ヤクルトスワローズ」

次回、いよいよ最終回!

※この記事に使用している写真は、全て筆者が一野球ファンの目線でスマートフォンを使用して撮影しています。スタンドから撮影した写真にはネットなどが写っていますが、ご了承ください。

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