井手口氏語る"チーム始動"と"あの大事件"の後日談

画像: 井手口氏語る"チーム始動"と"あの大事件"の後日談

1月も半ばになると、いよいよ新しいチームがスタートします。いなくなった選手もいますし、新しい選手も入ってきます。だいたい12月中には誰が移籍していき、誰がやってくるか判明しているのですが、選手たちはいざ顔を合わせると、また別の緊張感に襲われるようです。

自分のポジションに新しい選手がやってくると、ライバル心を掻き立てられているのと同時に、その周りのポジションの選手でもちゃんとコミュニケーションが取れるかどうかというのが気になるようです。お互いにちょっと探り合いがある。チーム始動は、そんなクラス替えや部署替えのような雰囲気なのです。

井手口純さんにとって一番緊張した「チーム始動」はいつだったのか。それはJリーグを揺るがした事件の後のことだったと言います。

「Jリーガーになって1年目の終わりに、ビックリするようなことが起きました。僕の所属していた横浜マリノスが、横浜フリューゲルスと合併することになったのです。何がどうしてそうなったのかはよくわかりませんでしたが、フリューゲルスのレギュラークラスが一気に移籍してくる、ますます選手層が厚くなるというのはわかりました」

合併後、フリューゲルスから新チームのF・マリノスに移籍したのは、永井秀樹、佐藤一樹、三浦淳宏、波戸康広、吉田孝行の5人。この中で佐藤、三浦、波戸はMFもDFもこなせました。DFだった井手口選手には脅威に映ったはずです。

「すごいクラスの選手がやってきたので、さすがに焦りましたよ。マリノスから移籍していった選手もいたぐらいです。でも、僕はまだ2年目ということで、まだ先を見据えて新しいお手本の選手を見習ってがんばろうという気持ちでもいました」

「若手だったことも幸いしたのだと思います。僕は移籍してきた選手の方々にかわいがってもらえました。三浦さんや永井さん、波戸さんからいろいろなノウハウを教わることができましたし、今でも交流させていただいてます。佐藤さんもFC東京のユースの監督なので、今もいろいろな繋がりもあります」

「そして僕が札幌に期限付移籍するとき、永井さんが自分の後輩が札幌にいるからと桜井孝司さんに連絡を取ってくださって、札幌でよくしていただきました。その桜井さんからは現役を終えた後に、少年指導の仕事を紹介していただいたのですから、縁は本当に不思議なところで繋がっていくものだと思います」

「あのとき、合併で余計に出番がなくなると思っていたのですが、いざ顔を合わせてみると新たな道が広がりました。そこで、新たなことにチャレンジすると世界は広がるんだと実感することができました。だから今年も新たなことに挑戦し続けたいと思っています」(文=森雅史)

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