J選手の年俸事情、前半で交代した選手が落ち込む訳

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Jリーガーの年俸が「○千万円」なんて出ても信じてはいけません。本当は○千万円なんて貰えてなかったり、あるいは、もっともっと手に入っていたりするのです。

というのも、年俸○千万円は、もろもろ込みの値段なのです。井手口純氏はJリーガーの年俸のからくりを教えてくれました。

「年俸には[基本給]と[出場給]とがあって、僕が知っている例だと、基本給2に出場給1という割合でした。ですから、たとえば3000万円だったとしても、試合に一切出れなかったら2000万円になるのです」。

さらに出場給には細かい条件もあるようです。

「よくあったのは、[出場無し][出場時間が1分から45分][46分以上の出場]という区分で、出場給を満額もらおうとすると、46分以上プレーしなければなりませんでした。だからハーフタイムで交代するのはとても悔しいんです。『あぁ、これで今日の出場給は半分か』という気持になりますから。前半だけで交代した選手が、ベンチでしょんぼりしているのはそのせいかもしれませんよ」(井手口氏)

そして[基本給][出場給]以外にあるのが[勝利給]。この勝利給は○千万円の年俸には入っていないので、もし全試合に出場し、全部の試合に勝ったりすると、年俸の倍もらえてもおかしくはありません。それに勝利給は、重要な試合の前になるとクラブが倍額にしてくれたりするのです。

最近は出場給が減ったり無くなったりしていて、その替わりに勝利給の割合が増えてきました。試合に出場した時間によって勝利給を変えることで、出場給の要素を持たせていたりもするようです。

さらに1999年から、Jリーグは年俸高騰抑制策を採っています。選手のプロ契約を、ABCの3形態にわけたのです。おおざっぱに言えば、C契約は総試合出場が一定の時間を超えていない選手で、年俸の上限が480万円。B契約は年俸上限が480万円だけど、クラブは何人抱えてもよくて、A契約は契約上限がないものの、J1クラブで1クラブ最高25人までしか抱えることができません。

井手口氏がJリーガーになったのは1998年。つまり、いろいろ制限がなく、たっぷりもらえた最後の年と言えるでしょう。井手口氏はたっぷりおいしい思いをしたのでしょうか??

「大事な試合の前になると、クラブが『今度の勝利給は○倍にする』と言ってきてくれるんです。それで張り切るんですが、大体の結果は裏目に出てしまって……。普段どおりのほうが力が出るみたいですね」

うーん、あんまりおいしい思いはできなかったのかも、ですね。(文=森雅史)

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