電車の乗り方は? 引退後に知る社会の仕組み

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Jリーガーの話を聞いていると、とんでもない学生生活を送っていた選手が多いのに驚くことがあります。

修学旅行は行ったことがない、文化祭や体育祭は出たことがない、1年のうちサッカーをしない日がほとんどない、とほぼ毎日練習や試合があって、団体行動を取っているのです。Jリーガーになる選手は、ほぼトップチームでプレーしてきているので、よけいに自分だけでどこかに出歩くことのない生活になってしまいます。


そんな生活を幼いころから続けてきた選手たちは現役を終えたとき、初めていろいろな社会の仕組みに気付くことがあります。 「現役を終えて社会の仕組みを学ぶ一番の例が、『電車の乗り方』でしょうね。中学、高校といつもバスに乗って遠征試合に行きますし、プロになってからはクラブが乗車券を全部用意してくれるしマネジャーが面倒をみてくれる。個人での移動は車になりますから、どうやってチケットを買って電車に乗るかよくわからないんです」。

井手口純氏は自分の経験談から話をしてくれました。

「よくあるパターンが、乗り換えの際に自動改札に切符を入れて取り忘れてしまうこと。現役時代にもよくそういう選手を見ました。地下鉄の乗り換えもみんな苦手ですよね。駅の構造なんかもよくわからないから。一駅分歩いたりもしていました」。

さらに最近は別の間違いも増えているといいます。

「最近、みんな戸惑っているのがICカードです。たとえばICカードを最初にデポジット500円と先払い運賃2500円を合わせて3000円分買います。そして運賃2500円分を使い切ったところで、ICカードを捨ててしまうんですよ。まさかチャージしてもう一回使えるなんてわからない。チャージ? なんだ、そりゃ、って感じで」。

もちろん現役時代からいろいろなことに興味を持ち、社会的な知識の豊富な選手もたくさんいます。ですが、ひたすらサッカーに打ち込み、サッカー以外の知識に乏しい選手もいるのです。

もしも駅のチケット売り場で所在なげに佇んでいる人物がいたら、それは元Jリーガーかもしれません。どうか親切に教えて上げてください。そしてICカードはチャージできるということも、さりげなく伝えてくださいね――。(文=森雅史)

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