ロッカールームで行われる選手達の変わったルーチン

画像: ロッカールームで行われる選手達の変わったルーチン

これだけいろいろな情報が明らかになっている現在でも、真実の姿が伝わってこない場所があります。それはロッカールーム。そこで繰り広げられる様々なドラマは、ごく一部分だけしか漏れてきません。

そんな禁断の花園を、井手口純氏がちょっぴり教えて下さいました。

「ロッカールームでは、ほとんどの選手が独特の試合前の儀式を行っています。たとえば、カズさんで有名になりましたけど、バスの中では必ず一番後ろの席に座るとか、試合の2時間前に来て、じっくりマッサージを受けてから試合に臨むとか」。

しかし、そんな「普通」に見える儀式ばかりではありません。

「Oという選手は、試合前にずっと靴紐を結び直してるんですよ。几帳面だから、靴紐が乱れているのが許せない。だからきっちり整って、足にピッタリという感覚になるまで何度も結んでいました」。

また、話を聞いていくと、実は井手口氏も色々な儀式を行っていたそうです。

「僕はとにかく右足から始めるというのを気にしていました。ストッキングを履くのも右足から、もちろん靴も右足から。ピッチに入るのも右足からで、そのために歩幅と歩数を調整して歩いていました。あとはパンツの裾を一回折って、ちょっとだけ短くするというのも忘れずにやっていましたね。それから、試合前のピッチに出て行く前の集合の時、絶対先頭では歩かない。ロッカールームを出て、もし自分の前に誰もいなかったら、もう一度ロッカールームに戻って必ず誰かを先に行かせていました」。

だからか、井手口氏は最近テレビを観ていて、ある行動がとてもよくわかったといいます。

「ラグビーの五郎丸歩選手が、プレースキックを蹴る前に両手を組んで精神統一していましたよね。サッカーの選手の儀式もあれと同じで、自分のルーチンを決めて行うことで集中力を高めているんですよ」。

そんな儀式でありルーチンの一つに、「自分のスパイクを自分で磨く」ということをする選手がいたそうです。

「それは川口能活さんでした。能活さんはクラブから『試合に出る人は靴を預けてください』と言われても、それを断って自分で持ってきていたし、ホペイロの人に手入れさせず、自分で磨いていました」。

井手口氏もそれに気づき、人に預けず自分で自分のスパイクを管理するようになったそうです。ですが、それはもうプロになってから5年が過ぎたときでした。

「あの5年……プロになったときに気がついていればと今でも思いますね」。

単なる儀式だけではない、そんな細かいところの積み重ねが「プロ」には必要ということなのでしょう。(文=森雅史)

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