6クラブを渡り歩いた井手口氏が契約更新で得た教訓

画像: 6クラブを渡り歩いた井手口氏が契約更新で得た教訓

どんな選手が契約更改できないのか。

普通に考えると、試合に出ていない選手だと思えるでしょう。ですが、現役を9年続け、6つのクラブを渡り歩いた後に引退した井手口純氏は「試合に出ていることと、翌年契約できるかどうかには関係がない」と言います。

井手口氏には、出場数イコール契約にならないのではないかという思いになる経験がありました。

2003年、当時J2のサガン鳥栖に在籍していた井手口選手は、44試合中11試合、全3960分のうちプレーしたのは598分という成績でした。出場率にして25パーセント、出場時間にして15パーセントです。

チームは低迷して途中から指揮権は監督からコーチに移るなど大混乱していました。井手口氏は「出場は少ないし、さすがに契約更改はないだろう」と思ったそうです。ところが、「チームが若返りを図るから」と24歳だった井手口選手は契約を取り付けることが出来ました。

2004年は順調に出場数を伸ばして契約を更新した2005年、井手口選手は44試合中30試合に出場し、3960分中2471分プレーします。率で言えば、68パーセントの試合に出場し、62パーセントの時間でプレーしていたのです。

ですが、その年は契約更改できませんでした。2006年、移籍した先のJ2徳島では50試合中27試合、54パーセントに出場し、4500分のうち2352分、52パーセントの時間プレーしました。

それでも契約更改できませんでした。井手口氏はそのとき考えたと言います。

「JFLや地域リーグからオファーはありました。ですが、そこに行ってプレーしても、最後はいきなり『運』の世界で契約できるかどうかが決まる。だったらそろそろ別の道を考えてみてもいいのではないだろうか」。

試合には出ていたので、まだプレーできるという自信はあったことでしょう。ですが井手口氏はすっぱりと現役をやめ、指導者としての道を歩み始めました。

そして今では日々全国を巡り子どもたちを指導するやり甲斐のある日々が続いています。「人生どこでどう転ぶかわからない」。それが井手口氏が契約更改を重ねた中で得た教訓だったのでした。(文=森雅史)

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