戦力外を通告された選手が衝撃の一言

画像: 戦力外を通告された選手が衝撃の一言

10月に入るとJリーガーの顔は心なしか青くなってきます。それもそのはず。11月末の契約更改に向けて、最後の踏ん張りが始まるからです。

最近は複数年契約が多くなりました。また、シーズン序盤で調子がよければ、夏には次の契約を結ぶことも出来ます。つまり、この時期まで契約更改の目処が立っていないということは、正念場を迎えているということでもあるのです。

そんな思いをしているJリーガーはどれくらいいるのでしょう。2014年の例で言えば、JリーグのクラブはJ1からJ3の合計で51クラブ。その登録選手数は1433人でした。

そしてそのうち、約9パーセントの136人が登録抹消になっています。つまり、チームが30人だとすると、そのうち3人ほどは翌年Jリーガーではなくなってしまうのです。

では、その136人はどうなるのか。JFLや地域リーグ、その他へ移籍したのは約43パーセントの59人。Jクラブやその他サッカー関連の職業に就けたのが28パーセントの38人。一般就職や就学・復学が約10パーセントの14人。そして、3月末までに進路が決まらなかった選手は約18パーセントの25人もいました(※)。

※数字はすべて公益社団法人日本プロサッカーリーグ調べ

6つのクラブでプレーした井手口純氏は、この時期を振り返って本当に辛かったと言います。「僕たちの時代は複数年契約がなかったので、余計に毎年勝負がかかっていました」。

そして長年プロとしてプレーしていると、契約更改を勝ち取る秘訣が見えてきたとも語ってくれました。

「シーズンの最初に調子が悪くても、9月から11月で試合に出ていると新しい契約がもらえるんです。逆に、開幕当初はものすごく調子がよかったのに、10月から11月で試合に出られなくなると契約してもらえない。最後にダッシュするほうが印象に残りやすかったんじゃないでしょうか」

もしもクラブが契約更改の意志を持たなかったらどうなるのでしょう。11月末までにクラブ首脳と会談したとき、ある紙が渡されるそうです。その書類には今年の契約金額と、翌年の契約金額が書いてあります。そして翌年の額が「0円」なのです。

その「0円提示」の紙をもらったときは、さすがにショックだと井手口氏は言います。しかし、Jリーガーはなかなかくじけないようです。井手口氏は「0円提示」された知り合いの選手が、クラブ首脳に言ったという衝撃の一言を思い出しながら笑いました。

「0円って書いてあるのを見て、『もう少し上げてください』と言ったそうです。クラブに残れないのはわかっていたようですが、最後に笑いを取ったんですね」。

契約を更新されなくても心はくじけない。そういう強いハートを持った選手がJリーガーなのです。(文=森雅史)

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.