ロアッソ熊本応援歌『がまだせロアッソ!』

7月3日、ロアッソ熊本 vs セレッソ大阪戦。熊本地震以来初めて、ロアッソのホームスタジアム「うまかな・よかなスタジアム」で試合が行われました。私はその試合会場で、あるミュージシャンと出会いました。

タイチジャングルさん。

熊本県阿蘇郡南阿蘇村のご出身で、現在は東京在住。熊本弁でポップスやロックを歌う、シンガーソングライターです。みんなが約3カ月待ちわびたこの大事な試合の前に、タイチジャングルさんはピッチで渾身のミニライブを行いました。

「セレッソ大阪のサポーターの皆さん、熊本へようこそ! 勝ち点は差し上げられませんが、どうぞ熊本を楽しんでいってください! そして、熊本のみんな! おかえり! 今日はいつもよりか、魂込めて歌うばい! いくぞ!」

そうして披露された曲は、ロアッソ熊本応援歌『がまだせロアッソ!』。タイチジャングルさんの力強い歌声とサポーターの皆さんの手拍子、掛け声が、スタジアムに鳴り響きました。

画像: Ⓒ中村賢志(株式会社スタジオくとうてん)

Ⓒ中村賢志(株式会社スタジオくとうてん)

この日は、曲の最後の掛け声を「たたかえロアッソ! がまだせロアッソ!」から「たたかえ熊本! がまだせ熊本!」に変えて、選手へ向けてはもちろんのこと、サポーターや熊本の皆さんへも熱いエールを送っていました。

「たたかえ熊本! がまだせ熊本!」

試合後にお話を伺いに行くと、片付けが進むグラウンドを見つめながら、こう話してくださいました。

「本当に、うまスタが帰ってきたんだなっていう気がしています。選手たちも、普通に戻ってきたなと思った。普通に“Jリーガー”に戻ってくれたな、という気がしました。(熊本地震後)ずっとコンディションは悪かったけど、どのチームよりも過密スケジュールの中、今日はあれだけ走れたんだから、もう言い訳はできないなと思った。それも、“日常が帰ってきた”ということだと思います」

その一つひとつの言葉からは、本当にロアッソのことを思っている、熊本のことを思っているんだなということが伝わってきました。

実はタイチジャングルさんは、クラブとの契約でこの曲を作ったわけではないのです。

この応援歌は、ロアッソ熊本東京応援団 応援団長の時任總明(そうめい)さんの発案によるものでした。二人は、以前からお互いの存在を知ってはいたものの、2015年12月に初めて会い、一緒にお酒を飲んだそうです。そのときに、時任さんから「熊本弁でロアッソを応援する歌を作ってくれないか」という相談があり、制作に至ったそう。

「その後、ときやん(時任さん)をはじめロアッソサポーターの皆さんは、急に現れた僕をすーっと受け入れてくれたんです。普通はもっと、『なんやあいつ』みたいな感じになってもおかしくないのに、すごく温かかった。だから僕は、誠意を持ってこの活動を続けていこうという思いを強くしました」

CDの制作は、クラウドファンディングでサポーターの方々から頂いた支援金で行い、利益の半分をロアッソの強化費へ、あとの半分を、タイチジャングルさんが東京から熊本に来てロアッソ関連のイベントにたくさん出演するための費用に充てさせてもらっているそうです。

つまりボランティアともいえるかたちに、彼はなぜそこまでこだわるのでしょうか。

サポーターの後押しにより、ロアッソのクラブスタッフの方に曲を聴いてもらえる機会を得たタイチジャングルさん。その時のエピソードに、答えがありました。

<続く>

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