昨年の話で恐縮だが、私はパンポンの聖地、即ちメッカである日立市にある日立市体育協会(以下、協会)を訪問させていただいた。協会ではパンポンの普及、推進のため大会の運営や講習会の実施、その他広報活動全般と多岐に渡る活動をされている。訪問の理由は記事として公開する以上、協会への取材は欠かせないと考えたからだ。場所はJR日立駅からタクシーで10分ほどの場所にある日立市民運動公園内になる。何故か着くなり公園内で迷子になるという失態を犯したわけだが、お約束の時間には遅れず無事に訪問できた。

今回は最終回にして番外編、その時、伺ったお話を幾つかご紹介したい。

パンポンの聖地へ取材

―――まず、こちらにお伺いするに当たってラケットを作って来たのですが、これは試合に使える代物でしょうか。

(ゆるすぽ4号のラケットを見て)十分、使えますよ。よく出来ています。例えばウチで使っているのはこんなラケットです。

画像: パンポンの聖地へ取材

―――年季が入っていますね。ロゴが入っていますが、こういう装飾は可能なのでしょうか。

これは日立市体育協会のロゴのゴム印です。あまり派手だったり範囲が広かったりすると問題がありますが、このくらいであれば全然、大丈夫です。

―――ラケットに多少はオリジナリティを持たせられるわけですね。ちなみに使用する木材の方には制限はありますか?

特にありません。日立製作所では杉板で作ることが多いですね。

―――さて、それでは競技について伺いますが、パンポンの魅力とはどんなところにありますか?

手軽さであり、人を選ばないことだと思います。まず手軽さですが、わずかなスペースとラケットがあればいい。ラケットは作るのは大変ですが購入(※)して用意することもできます。また、試合も元は日立製作所の昼休みになるべく多くの職員がプレイできるよう、手早く終わるように設定されています。
人を選ばない点については、決して運動神経が良い方が勝つわけではないという点が挙げられます。体力より駆け引きや技術が大切で、実際に強いプレイヤーは40代くらいの方に多いと思います。

―――パンポンはレクリエーションとして産声を上げて、手軽さが魅力ということですが、本気の技を競う大会のようなものもあるのでしょうか。

大きくは三つあります。その内の二つは日立製作所の職員だけが参加できる社長杯、高尾杯です。そして最後の一つが誰でも参加できる大会として協会が主宰する日立市パンポン大会です。パンポンを愛好していれば誰でも参加できて、個人戦から団体戦までいくつかの種目があります。例年、5月末くらいに開催しています。
ただし、日立製作所の職員もそれなりに参加していますので、勝ち抜こうと思うとそれなりに手強い大会でもあります。ちなみに、2015年の大会には400人を超える方々に参加していただきました。

―――盛況ですね。その中にはやはり、かなりの上級者の方もいらっしゃると思いますが、上級者同士だとどのような勝負になりますか?

上級者同士だと、概ね3球前後でポイントが決まることが多いです。あまり長いラリーになることはありませんね。

実際のプレイも取材

―――さて、ここまでお話を伺ってきましたが、実はプレイしているところを見せていただきたいとも思っておりまして……。

そう来ると思っていました。外で何名か試合の準備をしているので、是非、見ていってください。あ、折角、ラケットをお持ちだし、プレイもされてください。

ということで、外に出ると協会の方、何名かが既にゲームを始められていた。みなさんに挨拶を済ませるといきなりのプレイを勧められたが、ちょっと見てから、ということでまずは見学。そして何より、今日の服装はスーツに革靴と格好からしてやる気ゼロ。どうして自分がプレイするという発想がなかったのか今にして思えば不思議だが。

画像1: 実際のプレイも取材
画像2: 実際のプレイも取材
画像3: 実際のプレイも取材

しばらくみなさんのプレイを見て、いよいよプレイ。最初のサーブを空振りしたのはご愛嬌として、意外とコート内に落とすのが難しい。基本的にはバックハンドは使わずフォアハンドが良いというアドバイスをいただいてプレイを続けると、慣れもあるだろうがたまに良いショットが打てるようになる。
いろんな組み合わせで試合させていただいたが、その途中に急な雨が降り始めてさすがにゲーム終了。ちょうどいい汗をかいたくらいのタイミングだった。

画像4: 実際のプレイも取材

試合風景撮影にご協力いただいた皆さん。

その後、屋内に戻りさらに少しお話を伺った。

パンポンの普及、今後について

―――ご当地スポーツとして取材されることは少なくないと思いますが、普及についてはどのようにお考えですか?

いろいろと取材していただいて、それからしばらく問い合わせが増えることはあります。ただ、そんなに長続きはしません。大会や講習会を開くと体験した人はその場では楽しんでくれるのですが、そういった方々が持ち帰ってやるかといえばなかなかそこまではいきません。普及の壁は厚いと感じています。

―――最後に、パンポンの今後についてお聞かせください。

やはりあまり手広くはできないのが現状なので、広報や講習をメインに展開していくことになると思います。2019年の茨城国体ではデモンストレーションスポーツとして選ばれていますし、個人の活動でいえばラケットのストラップを作って普及しようというパンポン愛に溢れた方もいます。こういう活動を積み重ねて、パンポンを広めていこうと思います。

画像: パンポンの普及、今後について

パンポンとは当初、想像していた通り、ゆるくも本気になれるスポーツだった。これがより広く普及してより多くの人にプレイされる日が来ることを、願ってやまない。

※日立市にある以下のスポーツ店で購入可能。
小泉スポーツ店(http://www.koizumisports.com/)
シノハラスポーツ店(http://www.shinohara-sp.com/)

連載第4回の試合風景では、ゆるすぽ4号の自作ラケットと小泉スポーツ店で購入した一つを使っていた。(ゆるすぽ4号)

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